ラダーの申し子! 嘉陽 私が観た印象

 最初に目に入ってきたのは幕下時代である。背が低く、アンコ型の体型をしており、一度観たら忘れられないというくらい個性的だった。また相撲も相手との駆け引きが上手く、相撲センスも持っている。ということですぐに十両に上がるものだと思っていた。しかし幕下では負け越した場所もあり、少しだけ苦労した印象がある。その原因の一つに相手を呼び込むような引き技が挙げられる。時に当たってすぐに引くことがあり、相手に読まれたら一気に押されかねない内容だった。本人にとっては取り口の一つということだと思うが、私には呼び込む相撲は悪癖のように見えた。その部分が少しだけ気になった。それでも能力が高く、初土俵から2年余りで十両に昇進した。そして十両昇進後、師匠が取ってはいけない動きを3つくらい指摘したようである。それ以来当たってすぐに引く相撲は見られなくなった。やはり師匠としても頭に引っ掛かっていたようである。師匠の言うことを素直に聞いており、師匠とは良好な関係のようである。

続く