歴史をつないだ男! 栃大海 来歴 新入幕まで

 東十両14枚目で迎えた5月場所は13日目に勝ち越し、8勝7敗で場所を終えた。しかし次の7月場所は東十両11枚目だったが10日目に負け越しが決まった。その後3連勝して盛り返したものの終盤は連敗して5勝10敗となり、翌場所は幕下陥落となった。9月場所は東幕下筆頭だったが7番相撲で勝ち越した。また先述の通り幕下陥落が避けられなくなった碧山と入れ替わりでの再十両となった。ということで1935年以来となる部屋の現役関取連続在位記録を自身の手で継続した形となった。

 十両復帰後は3場所連続で勝ち越し、2025年5月場所で新入幕を果たした。確かに部屋の記録を継続させ、精神面が強くなった部分もある。しかし復帰後はそのまま押し出して勝つ相撲が増えるなど相撲内容が明らかに変わった。増量に加えて元関脇・栃煌山の清見潟親方や、同じく元関脇・碧山の岩友親方に胸を出してもらい、押す力がパワーアップした印象がある。両親方ともに現役時代は馬力を武器としており、出稽古よりも効果がありそうである。恵まれた体格も含め、今後が楽しみである。

続く