2025年5月場所個別評価 夢道鵬
今場所は西十両14枚目であり、新十両となったが5勝10敗という成績に終わった。連勝スタートを切り、前半戦は白星先行の5勝3敗で折り返した。しかし後半戦は7連敗し、来場所は幕下から出直しとなった。
それでは夢道鵬を紹介したい。夢道鵬は東京都江東区出身で大嶽部屋所属であり、年齢は23歳である。また身長185センチ、体重153キロであり、突き、押しを得意としている。祖父は元横綱大鵬、父は元関脇貴闘力、兄は幕内王鵬ということで史上24組目の兄弟同時関取となった。
内容に関しては前半は得意の突き押し相撲で白星を挙げていた。しかし後半は攻め込むも組み止められるなどして自分の相撲が取れなくなった。また十両力士に洗礼を受ける結果となった。
ただ今年1月場所で幕下優勝し、次の3月場所は初の幕下5枚目以内の番付だった。そしてこの場所は西4枚目で4勝3敗だったが、普通なら十両に上がれる成績ではない。よってやや恵まれての十両昇進だったのは否めない。後半戦は全く勝てなくなったが、一気に番付が上がったのでそれだけの地力が付いていなかったと見るのが妥当である。場所後の1週間は外へ出られなかったようであり、疲労の濃さを物語っている。
ということで来場所は幕下に陥落するが、しばらくは幕下での土俵が続くかもしれない。そして個人的には幕下でもう1回力を付けてから十両に上がって欲しいと思っている。それでも十両に上がったことに意味がある。関取衆の凄さを実感できたと語っており、何より師匠の定年前に関取になったことが大きい。親方孝行をしたのは立派である。ただこのまま終わってしまうような力士ではなく、心身ともに一回り大きくなって十両の土俵に戻ってきて欲しい。まだまだこれからであり、更なる成長を期待したい。
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