2025年5月場所を振り返って 優勝争い 12日目 大の里ー伯桜鵬戦

 12日目。大の里は伯桜鵬戦だった。初顔合わせであり、大の里は受けて立つ立場である。一方伯桜鵬の番付は東前頭7枚目であり、前日の横綱戦に続いての大関戦は嬉しかったに違いない。

 相撲は伯桜鵬が頭からぶちかましたのに対し大の里はモロ手で応戦した。またモロ手が強烈であり、空間ができたところで大の里が右に体を開いて叩き込んだ。

 勝った大の里は全勝を守り、初日からの連勝を12に伸ばした。確かに引くのは良くないのかもしれない。しかし前日の若隆景戦は熱戦であり、15日間戦う上では省エネ相撲は必要である。また立ち合いはしっかり当たっており、先場所の尊富士戦のように相手を呼び込むような引き技を見せたわけではない。個人的には引き技であっても体を開いてさえいれば問題ないと思っている。勿論理想は前に出る相撲だが、綱取り場所であり、結果を出すことが大事である。いずれにしても危なげない相撲で伯桜鵬の挑戦を退けた。

 負けた伯桜鵬は頭からぶつかっており、内容は悪くなかった。結果的に大の里に上手くかわされてしまったが、先々に向けてはやはり思い切りぶつかり、力の差を確認することが大事である。おそらくこの後も対戦が続くのでその差を少しずつ詰めていきたい。

続く