これぞ理想の横綱! 師匠の伊勢ヶ浜親方の存在 照ノ富士説得に関して
やはり横綱の素質があると見ていたようである。しかし相撲が粗削りのままで弱点だらけの相撲であり、どこかで怪我をするのは分かっていたようだ。そして怪我をしやすい相撲だったので、最初の大関時代からそのまま横綱に上がって、いずれ怪我するか、もしくは怪我で一度落ちて、また上がってきて横綱になるか二つに一つだと最初から思っていたらしい。
そして問題は病気と語っていた。師匠も現役時代はすい臓炎に悩まされていた。二週間くらい点滴だけで何も食べられなかったようである。よって照ノ富士が糖尿病になって力も気力もなくなり、辛い気持ちはよく分かった。そして本人も辞めたいと何回も言ってくるので、「辞めてもいいよ。いいんだけど、まずは内臓を治さないと。普通の生活もままならないから、相撲協会にいる間に治して、それからまた今後どうするか考えようよ」と話したようだ。
あとは師匠の信念である。「せっかく遠いところから相撲しに来て、大関にまでなったのに、そんな形で辞めたら後悔するじゃないですか」と語った。また師匠によっては辞めるのを許可する人もいたのではないかと想像している。しかし伊勢ヶ浜親方は辞めずに続けさせることを最優先にし、何度辞めたいと言ってきても本人をなだめながら、何とか納得させていたようである。
そして照ノ富士が横綱になったことで日馬富士を含めて部屋から横綱を二人輩出した。全てではないにしても、横綱になれた要因の一つが師匠の存在だったことは間違いない。
続く
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