これぞ理想の横綱! 照ノ富士 来歴 糖尿病発覚

 次の5月場所は連敗スタートだったが翌日からは11連勝し、優勝争いを演じた。しかし14日目に優勝を争っていた白鵬に敗れ、またしても優勝は逃した。場所後に古傷の左膝の遊離軟骨を除去する内視鏡手術を受けた。その後膝の状態を見ながらトレーニングを再開し、自分の体を追い込んだ。

 しかし7月頃に体の異変に気づき始めた。トレーニングをやっても勝てなくなってきた。体中がむくんで、できものができる。何をしても疲れるし、頭がグラグラする。明らかに怪我とは無関係である。すると照強が言った。「大関、もしかして、糖尿とかあるんじゃ・・・」。そして病院で検査を受けると通常の血糖値を大幅に上回っており、やはり糖尿病だった。それに加えて腎臓に石ができていた上、C型肝炎まで発覚した。そして本人によると番付を落とした原因は怪我ではない。これらの重い内臓疾患だった。

 当時の土俵を覚えているが、観ていても体に力が入っていない上に覇気が感じられない。他の力士以上に恐い顔で相撲を取る力士なので尚更である。大関に上がった頃と比べると信じられないといった内容であり、心配したのを覚えている。

続く