2025年1月場所を振り返って 優勝争い 8日目まで 金峰山と千代翔馬の活躍

 さて話を戻すと横綱が引退したが、大関も序盤から取りこぼすなど、上位力士としての役割を果たせなかった。綱取りの琴櫻は2日目から5連敗し、綱取りの可能性が早々と消滅した。そして大の里も序盤5日間は2勝3敗であり、苦しい土俵が続いた。もう一人の綱取りの豊昇龍は4連勝スタートも5日目は苦手の熱海富士に敗れると8日目は正代に押し倒され、6勝2敗で前半戦を終えた。よって可能性は残されているものの、綱取りに向けてはかなり厳しい状況となった。

 一方で白星を重ねたのが金峰山と千代翔馬である。金峰山は先場所は十両優勝し、再入幕の場所だった。先場所の勢いをそのままに突き押し相撲で圧倒し、中日勝ち越しを決めた。千代翔馬は先場所は再入幕で11勝を挙げ、金峰山同様先場所の流れでスピードを生かした相撲で白星を並べた。ただ8日目はほぼ勝ったと思われたところで宝富士に逆転のとったりで敗れ、初黒星となった。

 ということで8日目終了時点で全勝は金峰山、1敗は千代翔馬と尊富士、そして2敗は豊昇龍、大栄翔、王鵬、玉鷲の4人となった。2敗まで広げても役力士は豊昇龍と大栄翔の2人しかおらず、優勝争いが全く予測できない状況となった。それでも金峰山と千代翔馬は相撲に勢いがあり、どこまで白星を伸ばせるかが焦点となった。

続く