紫雷は入幕できるのか? 部屋の紹介

 木瀬部屋は2002年11月場所限りで現役を引退して、以降は三保ヶ関部屋の部屋付き親方となっていた元幕内・肥後ノ海の木瀬親方が2003年12月1日付で7人の内弟子を連れて三保ヶ関部屋から分家独立して木瀬部屋を創設した。以降は多くの学生相撲経験者を弟子に迎え入れ、多数の関取を輩出している。

 2025年1月場所現在で力士数は20人であり、大部屋である。また関取は6人おり、幕内は宇良、美ノ海、金峰山の3人。そして十両は紫雷、志摩ノ海、英乃海の3人である。また関取予備軍の幕下には5人おり、そのうち長村は20歳と若く、突き押しを得意としており、期待のホープである。

 関取に関しては金峰山を除いては全て30代であり、ベテランが多いという印象がある。そして師匠が日大出身ということもあり、宇良と志摩ノ海を除く4人は日大出身である。稽古は自主性を重んじており、部屋の規則が厳しくないというのも大部屋の理由の一つと言えそうだ。

 紫雷に関してはベテランの域に入ってきているが、志摩ノ海と英乃海はいずれも35歳であり、年上である。よって年齢を気にせず稽古に取り組める環境である。また関取衆の力量差も接近しており、充実した稽古ができていそうである。

 そして入幕に関しては美ノ海が2023年11月場所に30歳で新入幕を果たしており、その後は幕内に定着している。身近な存在が結果を残しており、美ノ海にできるなら自分だってできると思っているかもしれない。ベテラン扱いされない環境は、本人にとってプラスに働きそうである。

続く