若元春と若隆景は大関になれるのか? 近況 若隆景に関して

 2022年3月場所で初優勝を果たすなど、若元春に先んじて大関昇進に向けて奮闘していた。しかし2023年3月場所13日目の琴ノ若戦で右膝の大怪我を負い、師匠の判断で手術をし、3場所連続で休場した。しかし術後の回復は至って順調であり、当初は2024年1月場所での復帰を見込んでいたが、1場所繰り上げ、2023年11月場所から復帰した。東幕下6枚目からの再スタートとなった。その後は幕下を2場所、十両を2場所で通過し、今年7月場所で1年ぶりとなる幕内復帰となった。復帰後は3場所連続二桁勝利であり、十両を含めると4場所連続となる。勢いがある上に体の動きも戻ってきた。

 そして大怪我を機に相撲の取り口を変えた。今までは動き回る相撲だった。しかし膝を痛めたことに加えて年齢が上がってきており、師匠から「動かない相撲」を勧められたようだ。具体的に言えば元大関・栃東のような左右からのおっつけを主体とした、どっしりと構える相撲である。そして栃東の相撲をベースに、自分なりにアレンジしているといった印象である。

 直近の相撲を観た限りでは三役でも勝ち越せる力は持っており、焦点は二桁勝てるかということになりそうだ。

続く