この部屋に注目! 中村部屋 師匠の紹介 その1
師匠の中村親方は元関脇・嘉風である。大分県佐伯市出身であり、尾車部屋所属だった。また身長177センチ、体重148キロであり、突き・押しを得意としていた。
日体大3年次に全日本相撲選手権で優勝してアマチュア横綱となり、幕下15枚目格付出しの資格を得た。しかし卒業を待っての入門を希望した。幕下付出資格の有効期限はタイトル獲得後1年間であるため付出しの資格を失った。これによりタイトルホルダーとして初めて前相撲からの初土俵となった。
実力通り幕内まで番付を上げたものの、本人に上を目指す意欲がなかったこともあり、長年平幕中位~下位で低迷していた。解説者の舞の海さんが当時「幕内上位に上がれば面白いのに」と繰り返し語っていたことが思い出される。私も舞の海さんの意見に同感だった。なぜなら突き起こしてから懐に入るタイプの力士であり、上位力士に似たような相撲を取る力士がいなかったからである。よって幕内上位に上がれば面白い存在になると思っていた。
頭角を現したのは30代になってからである。2014年5月場所で新三役となる東小結に昇進した。新入幕から所要49場所での新三役は、史上4位のスロー昇進となった。また32歳1か月で新三役は、昭和以降8位の高齢昇進となった。
続く
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