逃げない相撲を取る男! 大栄翔 初優勝を果たした2021年1月場所
さて大栄翔を語る上で語るべきエピソードが3つある。
・初優勝を果たした2021年1月場所
・照ノ富士キラー
・大関獲りを逃した2023年7月場所
の3つである。それでは一つずつ触れたい。
・初優勝を果たした2021年1月場所
この場所は西前頭筆頭で迎えていた。そして番付的に初日から役力士との対戦が続いたが、三役力士を総なめして7連勝し、8日目は輝を下して自身初の中日勝ち越しを決めた。また優勝争いの単独トップに立ったが1敗力士がおらず、優勝争いで星二つ差を付けた。それに加えて役力士との対戦は終えており、あとは平幕力士を残すのみである。よって初優勝の期待が高まった。しかし後半戦は9日目に宝富士に敗れて連勝が止まると11日目は阿武咲に敗れて2敗となり、優勝争いで正代に並ばれた。しかしその後は持ち直すと14日目は正代が照ノ富士に敗れて3敗となり、千秋楽を前に再び単独先頭に立った。そして千秋楽は隠岐の海を突き出しで破り、悲願の初優勝となった。追手風部屋からは初の幕内優勝となった。また埼玉県出身者からも初の優勝者となった。
二場所前の2020年9月場所後に右肘の遊離軟骨除去手術を受けており、翌11月場所は二桁勝利を挙げたものの、復調途上といった内容だった。よって術後二場所目ということで、本来の相撲が取れるようになったのが優勝した要因である。勿論役力士を相手に初日から連勝し、勢いに乗ったことも大きい。それまでも実力があったのは確かだが、三役定着までには至っておらず、この優勝は自らの実力を示したという点で大きな意義があったと言える。
続く
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