逃げない相撲を取る男! 大栄翔 私が観た印象

 私の目に入ってきたのは入幕後しばらく経ってからである。当時は幕内と十両を往復していた。そして注目するようになったのは自ら注目したのではなく、NHKの実況アナウンサーがしきりに注目力士として名前を挙げていたからである。そして見てみると確かに突き押し相撲はいいものを持っている。しかし横への動きにからっきし弱い。相手に少し動かれただけで反応できず、手を付いてしまうといった相撲も多かった。よって横への動きに反応できないと上位では苦しいと見ていた。しかし力を付けるとともに相手の横への動きに反応できるようになり、そのまま相手を土俵の外に出す内容が増えてきた。そしてじわじわと力を付け、ほぼ三役に定着しているのが大栄翔らしい。土俵際の詰めに課題を残すものの対応力は上がっており、考えながら相撲を取っているのが分かる。

続く