納谷四兄弟について その1

 1月場所で大鵬の孫、そして貴闘力の息子であり、三男の王鵬が新十両となった。そして四兄弟のうち、長男を除く3人が角界入りしている。大横綱大鵬、そして張り手で有名だった貴闘力の血を引いているという意味で注目しない訳にはいかない。それでは納谷四兄弟を紹介しようと思うがその前に大鵬と貴闘力の紹介をしたい。

 大鵬は第四十八代横綱であり、優勝回数32回は白鵬に抜かれる前は史上最多の記録だった。父はロシア人だが、ロシア革命後に日本に亡命したため、外国出身横綱にはならない。そして横綱昇進後は柏戸とともに「柏鵬時代」と言われる黄金時代を築いた。ちなみに現役の横綱白鵬の四股名はこの両横綱に由来する。その後30回目の優勝を飾った後の1969年9月場所初日に相撲協会から一代年寄「大鵬」が授与された。

 引退後は大鵬部屋を創設し、関脇巨砲や幕内嗣子鵬などを育成した。また1977年に脳梗塞で倒れたが不屈の精神でリハビリを重ね、歩ける程度までは回復した。その後理事に就任し、2005年に65歳となって停年退職した。

 退職後は相撲博物館長に就任したが2008年に体調不良を理由に辞任した。そして2013年1月19日、心室頻拍のため死去した。72歳だった。

続く