2021年の大相撲を占う その4

・若手力士の台頭

 21歳の琴勝峰が東前頭3枚目に番付を上げ、上位力士と対戦する。技量はまだまだ足りないものの身体能力が高い上にスピードも速い。そして身長190センチ、体重159キロの立派な体格をしており、大関を通り越して将来の横綱候補と言っても過言ではない。まずはこの番付でどのくらい通用するのか注目したい。

 そして琴勝峰と同学年であり、活躍が期待されるのが豊昇龍と王鵬である。豊昇龍は1月場所は東前頭14枚目という番付である。身長186センチ、体重131キロと細身だが、体重は少しずつ増えてきている。また叔父は元横綱朝青龍であり、負けず嫌いの性格はそのまま受け継がれている。11月場所は負け越したものの着実に力を付けてきており、今後が非常に楽しみである。

 王鵬は1月場所が新十両であり、西11枚目という番付となった。身長191センチ、体重175キロであり、突き・押しを得意としている。また父は元関脇貴闘力、祖父は元横綱大鵬であり、豊昇龍同様サラブレッドである。琴勝峰、豊昇龍には少し遅れを取ったものの、能力は差がないと私は見ている。1月場所は大勝ちして一気に番付を上げることも十分考えられる。

 その他には上位力士を破った実績のあるモンゴル出身の霧馬山は24歳である。11月場所は3勝12敗と大負けしてしまったが巻き返しが期待される。琴ノ若は身長188センチ、体重173キロであり、恵まれた体格をしている。年齢は23歳であり、父は元関脇琴ノ若、そして母方の祖父は元横綱琴桜である。体も柔らかく、将来が有望である。

 また幕下上位ではあるが、モンゴル出身の狼雅と北天海も将来が非常に楽しみである。北天海の叔父は元幕内貴ノ岩である。こういった若手力士が今年は大きく番付を上げてきそうである。今年の終わりには勢力図が大きく変わっている可能性もあり、注目したいところだ。