2024年5月場所を振り返って 十両優勝の若隆景に関して
実力者とはいえ14勝1敗という成績は素晴らしい。しかし私が気になっているのは相撲内容である。以前はおっつけを主体とした動き回る相撲が持ち味だった。しかし右膝の大怪我で手術をしたこともあり、右膝への負担も考慮し、動かない相撲にモデルチェンジしている。師匠の荒汐親方が言っていたように、元大関栃東の相撲の取り口である。稽古だけでなく、おそらく動画でも栃東の取り口を見ているのだろう。動きが本当によく似ている。左右からのおっつけを主体とし、基本的には動かない。しかし相手が動かないと見ると一気に攻める相撲を取る。若隆景は頭が良く、栃東の相撲は合っていそうである。
課題としては増量が挙げられる。実績はあるものの、幕内力士は体が大きくなる。現在は体重は135キロだが、少なくとも5キロ、できれば10キロくらい体重を増やしたい。それができれば栃東の相撲に更に近づくはずである。7月場所は1年ぶりの幕内復帰となるが、個人的には今の取り口がどれくらい通用するか注目していきたい。
終わり
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