館内を盛り上げる男! 翠富士 伊勢ヶ浜部屋に関して

 2024年3月場所現在、横綱照ノ富士をはじめとして関取が6人おり、一大勢力を築いている。また幕下以下には聖富士や颯富士などがおり、関取予備軍も控えている。一番の特徴はやはり厳しい稽古であり、一日50番以上相撲を取るのは当たり前といった環境である。よって高校時代から横綱と関係があったとはいえ、厳しい環境を承知で入門した尊富士はそれだけで大物だと私は思っている。

 横綱によると出稽古はいつでもOKみたいだが、厳しすぎるので誰も出稽古には来ないようである。それでも今年1月場所は照ノ富士、そして3月場所は新入幕の尊富士が優勝しており、師匠の指導方針が間違っていないことを証明している。また稽古量が十分なので部屋全体としてスタミナのある力士が多いという印象である。そして翠富士に限らず小兵力士も前に出る意識を持っており、動き回る相撲に頼らないという点で好印象である。

 横綱は腰と膝に不安を抱えており、いつまで続くか分からないという状況である。しかし仮に引退したとしても若手の熱海富士や尊富士がおり、部屋の勢力が衰えることは現時点では考えにくい。照ノ富士も二人を強くしてから引退したいと考えているかもしれない。

続く