勝負はここから! 熱海富士 来歴その2

 新十両の場所は7勝8敗であり、自身初の負け越しとなった。しかし翌場所からは三場所連続で勝ち越し、2022年11月場所で新入幕となった。二十一世紀生まれの力士として初の入幕となり、前相撲からの所要12場所は8位タイのスピード記録となった。しかし11月場所は4勝11敗と振るわず、一場所で十両に陥落した。

 翌2023年1月場所は10日目まで3勝7敗だったが11日目にインフルエンザ感染が判明し、この日から自身初の休場となった。同年5月場所は13勝2敗の好成績だったが豪ノ山と落合、今の伯桜鵬が14勝1敗同士で優勝決定戦を演じたため優勝次点に終わった。また再入幕が可能な成績だったが番付運に恵まれず、翌7月場所は西十両筆頭に留められた。そして7月場所は11勝4敗という成績であり、大奄美との優勝決定戦を制して初の十両優勝を果たすと同時に再入幕を確実とした。

 9月場所は優勝争いに加わり、11日目終了時点では1敗で単独トップに立った上に二位に星二つ差を付けた。その後連敗し、貴景勝に並ばれたものの14日目に貴景勝が敗れ、再び単独トップに立った。しかし千秋楽は朝乃山に敗れ、貴景勝が勝ったことで決定戦に持ち込まれた。そして決定戦でも敗れ、優勝はならなかった。しかし千秋楽まで優勝争いをしたことが評価され、初の敢闘賞を受賞した。

 11月場所は西前頭8枚目となり、自己最高位となったが6連勝スタートを切るなど好調だった。そして13日目終了時点で2敗を守り、優勝争いで霧島とのマッチレースに持ち込んだ。しかし14日目は霧島との直接対決に敗れて3敗となった。千秋楽は琴ノ若に引き落としで敗れ、この時点で霧島の優勝が決定し、自身は優勝を逃した。それでも9月場所同様、千秋楽まで優勝争いをしたことが評価され、千秋楽を待たずして二場所連続二度目の敢闘賞を受賞した。

続く