2023年1月場所個別評価 高安

 今場所は8場所ぶりの三役復帰となったが1勝5敗9休という成績に終わった。3連敗スタートとなり、4日目は翔猿を破って初白星を挙げた。そして5日目の琴ノ若戦は長い相撲となったが押し出しで敗れた。また取組後に右膝を痛め、6日目から休場となった。

 内容に関しては押されて負ける相撲が多かったが、右足に力が入っておらず、右足をかばって相撲を取っているように見えた。そして右足をかばっているうちに膝に負担がかかり、休場に至ったものと推測している。去年の11月場所は惜しくも優勝を逃したが、右足親指を痛めている中での土俵だった。ということでギリギリの状態で土俵に上がっているということだと思う。

 帰り三役だったとはいえ、結果として3場所連続で好成績を残すことができなかった。年齢も2月で33歳となり、怪我が増えてきたことを踏まえると大関復帰は厳しくなってきたと言える。その意味では今場所の結果は私としては非常に残念である。

 来場所は平幕中位に番付が下がりそうであり、初優勝のチャンスである。痛めた右膝は回復しているようであり、少なくとも前半戦は上位力士との対戦はない。白星を重ね、綱取りの貴景勝がつまずくような事があれば優勝の可能性は十分ある。また優勝が狙えるという点では願ったり叶ったりの番付かもしれない。力が衰えている訳ではないので今度こそ初優勝といきたい。