2026年1月場所個別評価 王鵬  

 今場所は小結となったが4勝11敗という成績に終わった。3連敗スタートとなったが4日目は安青錦を浴びせ倒し、初白星と同時に新大関に初めて土をつけた。翌5日目は好調の霧島を叩き込んだ。8日目は琴櫻を押し出し、前半戦は3勝5敗で折り返した。後半戦は巻き返しが期待されたが10日目から6連敗し、11敗と大きく負け越した。

 内容に関しては全体を通して見れば前に出る相撲が取れていなかった。また初日の伯乃富士戦、6日目の若元春戦、11日目の義ノ富士戦はいずれも攻め込みながらの逆転負けであり、詰めの甘さを見せた。そして残念だったのは終盤に平幕相手に5連敗したことである。相撲が崩れてしまったのかもしれないが、それでも平幕相手に白星を並べるくらいでなければ三役での勝ち越しはおぼつかない。同じ三役でいえば関脇の霧島と高安とは地力の差があるように見えた。上を目指しにあたっては更なる地力強化が不可欠である。

 しかし見せ場があったのも事実である。安青錦戦は当たってすぐに左下手を取られたものの右小手投げから相手の左をロックして寄り詰め、浴びせ倒した。おそらくイメージ通りの相撲だったと思う。極めて安青錦の動きを止め、力任せに上体を起こした。また安青錦の弱点を突いたという意味でも会心の内容だった。霧島戦は突き立てて攻め込み、突き返されたところを左へ回り込んで叩き込んだ。こういった相撲をコンスタントに取れるようになりたい。

 来場所は平幕に逆戻りとなるが、二桁勝って1場所での三役復帰を期待したい。歯車がかみ合えば優勝争いをできるくらいの実力は持っており、才能の開花が待たれる。