2026年1月場所個別評価 高安

 今場所は3年ぶりの関脇となったが8勝7敗で勝ち越した。前半戦は上位力士との対戦が少なかったとはいえ6勝2敗で折り返した。そして後半戦は上位力士には勝てなかったものの13日目は朝乃山を上手投げだ破って勝ち越しを決めた。

 内容に関してはカチ上げからの突き押しと左四つに組む相撲で白星を挙げていた。3日目の大栄翔戦は激しい突き合いとなったが、大栄翔が左のど輪で押し込んだところを大栄翔の左腕を両手で抱え、腕捻りで裏返しにした。腕を抱えるだけでなく、投げで仕留めたあたりは流石である。翌4日目の伯乃富士戦は左を差したもののとったりで振りほどかれた。そして再度左をのぞかせ、伯乃富士が再びとったりに来たところで逆とったりでねじ伏せた。元々器用であり、滅多に見せないので相手も警戒しておらず、その分鮮やかに決まる。連日腕を取っての技で館内のお客さんを魅了した。

 また10日目の義ノ富士戦はカチ上げから激しく突き立て、義ノ富士の右からのいなしに乗じてそのまま突き出した。また対義ノ富士戦は3戦3勝であり、今後も壁となって立ちはだかりそうである。

 一方惜しかったのは横綱戦である。11日目の豊昇龍戦は当たってすぐに左を差し、一気に前に出たものの、豊昇龍の土俵際でのとったりに土俵を飛び出してしまった。12日目の大の里戦はカチ上げから左を差して前に出たものの大の里に右から振られると体が離れた。その後左上手を取ったものの右下手を取られて寄り切られた。どちらもあと一歩という内容だった。また今場所のように両横綱の調子が上がらなければ勝てるチャンスは十分ありそうである。

 来場所は勝ち越しでは物足りないので二桁勝利を期待したい。上位力士との対戦も楽しみだが、個人的に楽しみなのが伊勢ヶ浜部屋の3人の若手力士との対戦である。そのうち伯乃富士は怪我で休場して番付を下げそうなので熱海富士戦と義ノ富士戦に注目している。また若手力士にとっては高安を越えなければ上には上がれない。ただ高安は腰痛持ちなので休場してしまっては意味がない。少しでも体調を万全にして、若手力士に立ちはだかるような役割を私としては求めたい。