2026年1月場所個別評価 霧島
今場所は三役復帰の場所となったが11勝4敗の好成績で2場所連続4回目の敢闘賞を受賞した。また大関陥落後初の2場所連続二桁勝利となった。前半戦は7勝1敗で折り返した。そして後半戦は9日目は宇良に勝って勝ち越しを決めると同時に優勝争いで単独トップに立った。しかし翌日からの上位戦で連敗し、優勝争いから後退した。千秋楽は阿炎との4敗対決を制し、三賞受賞を決めた。
内容に関しては廻しにこだわらない自在性のある相撲を取っていた。7日目の義ノ富士戦は義ノ富士のぶちかましを受け止めると左を差した後右も差してモロ差しとなり、寄り立てた。しかし義ノ富士に残されると右を巻き替えられた。それでも最後は左からの上手投げでねじ伏せた。やはり相撲の上手さでは一枚上である。8日目の安青錦戦は当たってすぐに左を差すと右もおっつけながら差してモロ差しとなった。その後安青錦の左首投げを腰を下ろして対処すると最後は落ち着いて寄り倒した。相手を見ながら機を見て右を差した内容は見事だった。そして12日目の豊昇龍戦は当たってすぐに二本差すと豊昇龍の右巻き替えに乗じて一気に寄り切った。豊昇龍が本調子でなかったのは確かだが、豊昇龍には強烈な投げ技がある。しかし投げ技を警戒しつつ左上手投げを打ちながら逆転技を封じた。この3番を観た限りでは敢闘賞ではなく、技能賞をあげていいくらいである。
一方負けた4番はいずれも力負け、馬力負けといった印象が強かった。特に14日目の熱海富士戦は当たってすぐにモロ差しになったものの、相手に両上手を取られて動きを止められ、一気に土俵の外に運ばれてしまった。大関復帰を目指す力士としては正直物足りない内容だった。八角理事長は「うまさはあるが、うまさは力に負ける。もっと前に出ないといけないし、速さも欲しい」と注文を並べる。私も同感である。
来場所は大関復帰への足固めとなるが、ハイレベルな成績を残せば場所後に大関に復帰できる可能性がある。また最低でも二桁勝って次の場所につなげたい。できればもう少し前に出る相撲を取って欲しいが4月で30歳となり、大関に上がった頃の相撲を求めるのは厳しいかもしれない。ただ両横綱が本調子でないのは確かなので横綱に勝てば大関復帰に向けてチャンスが広がる。そして大関に向けては今年が勝負どころである。今年上がれなければ大関復帰はないという覚悟を持って土俵に上がって欲しい。実力的にはどちらに転んでもおかしくなく、復帰できるか今後注目である。
最近のコメント