2022年9月場所個別評価 阿炎

 今場所は全休となった。7月場所後に右肘と左足の手術を行い、夏巡業は休場していた。そして場所前は出場を模索していたようだが断念し、休場した。来場所は平幕へ陥落となる。

 不祥事から復帰し、新関脇となって奮闘していたが、肘の状態が私としては気になっていた。肘のサポーターが分厚くなり、痛みが原因で肘が伸びず、突き押しができない相撲も観られた。そんな中で絶妙な引き技など、生まれ持った相撲センスで三役の座を守ってきた。そしてその流れで今場所の休場ということで私はそれだけ状態が良くないと思っている。同じく突き押し得意の大栄翔は一昨年の10月に右肘の手術を行い、去年の1月場所は平幕優勝を果たしたが休場はしておらず、阿炎の方が症状が重そうである。

 おそらく来場所は出場するものと思われるが、復帰後は相撲に精進し、頑張りすぎたというのもあるかもしれない。来場所も休場し、次の1月場所で十両から出直すというのもアリだと思う。今はライバルの事は考えず、体の回復だけを考え、治療に専念してほしい。そしてその後は去年の11月場所と今年の1月場所で逃した幕内最高優勝を目標に頑張って欲しいところだ。