2025年11月場所個別評価 伯桜鵬
今場所は東前頭筆頭だったが6勝9敗で負け越した。初日は横綱豊昇龍を寄り倒し、4度目の挑戦で初勝利となった。また3場所連続で金星を獲得した。しかし2日目から3連敗し、黒星が先行した。その後8日目からの4連敗もあり、11日目に負け越しが決まった。また連続勝ち越しが8場所で止まると同時に三役昇進はお預けとなった。
内容に関してはぶちかましてから一気に前に出る相撲を取っていたものの、対戦相手に見透かされた上で対処された印象がある。平幕上位の番付で実績を重ねており、対戦相手に研究された結果だと見ている。
それでも豊昇龍戦は素晴らしい内容だった。豊昇龍の左を張ってのモロ差し狙いを許さず、引きに乗じて左を差すと豊昇龍の右上手投げにも構わず寄り倒した。張り差しも読んでおり、引かせる相撲を取ったことが勝因である。今後も上位力士相手には速い相撲を取ることが必要不可欠である。
惜しかったのは3日目の安青錦戦である。ぶちかました後左を差し、右からもおっつけて相手得意の左差しを許さず寄り立てた。しかし安青錦の起死回生の左首投げに体が裏返った。物言いが付いたが軍配通りとなった。結果論だが本人が取組後コメントしていた通り、冷静に腰を下ろしていれば首投げは食わなかったかもしれない。またあと一歩のところで勝てなかった部分を今後稽古などで突き詰めていきたい。
一方上位力士以外に関しては速攻相撲だけでなく、攻められてもある程度対応できるくらいの地力を付けたい。新三役に向けては地力強化が欠かせない。
来場所は西前頭3枚目となり、四股名が伯乃富士に改名された。上位力士に勝てる力があるのは分かっているので、あとは15日間通して戦える力を付けたい。三役まであと一歩であり、今度は二桁勝って文句なしで昇進といきたいところだ。
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