2025年3月場所を振り返って 優勝争い 10日目 大の里ー高安戦

 10日目は大の里と高安の1敗同士の直接対決となった。勝った方が単独トップに立つということで優勝争いを大きく左右する一番である。過去の対戦成績は高安の1勝だが、去年の5月場所での取組であり、参考にはならない。大の里は右四つ、高安は左四つということで差し手争いが注目となった。

 相撲は大の里が右からかち上げたのに対し高安は頭からぶつかった。高安は大の里の強烈なかち上げと突き押しに後退しながらも前傾姿勢を保った。そして押し合いから高安が左を差すと大の里はすぐに右上手を取った。その後大の里がすかさず右上手投げを打つも高安は動きを読んでおり、そのまま前に出て寄り切った。

 勝った高安は完勝の内容だった。大の里のかち上げと突き押しを何とかこらえ、左を差し込んだ。このことが全てである。大の里は右上手を取ったものの、長い相撲が取れるタイプではない。差した時点で勝負ありという内容だった。

 一方負けた大の里は攻め込んだものの、右を差された時点でどうしようもなく、完敗の内容だった。これで2敗となり、優勝争いの主導権を高安に握られた。気持ちを切り替えて逆転優勝に備えるしかない。2敗力士の尊富士と美ノ海はいずれも勝ち、2敗を守った。

 10日目終了時点で1敗は高安、2敗は大の里、尊富士、美ノ海の3人となった。これで高安が優勝に向けて一歩近づいた、と言いたいところだが、あと5日残っている。また何度も逆転される風景を見てきており、この先どうなるかは全く分からないと見ていた。

続く