逃げない相撲を取る男! 大栄翔 来歴 新関脇と平幕優勝

 新小結の場所は7勝8敗で負け越すも次の3月場所は平幕で勝ち越し、一場所で三役に復帰した。そして同年7月場所は鶴竜と貴景勝から2つの不戦勝を得る幸運もあったが11勝4敗で2度目の殊勲賞を受賞した。翌9月場所は新関脇となり、追手風部屋では2000年11月場所の追風海以来20年ぶりとなった。また埼玉県出身では1963年7月場所の若秩父以来、57年ぶり戦後二人目となった。しかしこの場所は星が挙がらず、5勝10敗で場所を終えた。

 そして場所後の10月初めに、悩まされていた右ひじの遊離軟骨除去手術を受けた。翌11月場所は西前頭2枚目となった。手術明けであり、万全とは言えなかったものの10勝5敗と二桁勝利を挙げ、改めて地力の高さを示した。

 2021年1月場所は本来なら三役復帰できる成績だが、珍しく三役から陥落する力士がいなかったため、西筆頭止まりとなった。その悔しさもあってか中日勝ち越しを決め、その後は2敗したものの持ち直し、13勝2敗で幕内最高優勝を果たした。それと同時に3度目の殊勲賞と初の技能賞も獲得した。初優勝に関してはまた後ほど触れたい。

 次の3月場所は大関昇進への足掛かりが期待されたが4連敗スタートとなり、後半は巻き返したものの8勝7敗という成績だった。そして翌5月場所は6勝9敗で負け越し、三役の座を明け渡すと同時に大関獲りが振り出しに戻った。その後同年9月場所は新横綱の照ノ富士に勝ち、自身3つ目の金星獲得となった。そして10勝5敗の二桁勝利であり、照ノ富士戦の勝利が評価され、4度目の殊勲賞を受賞した。次の11月場所は東前頭筆頭で8勝7敗で勝ち越し、2022年1月場所は小結に復帰した。

続く