賢い男! 阿武剋 師匠の紹介

 師匠は元幕内大道である。東京都葛飾区出身で阿武松部屋所属だった。また身長187センチ、体重172キロであり、右四つと上手投げを得意としていた。幕内在位13場所、十両在位19場所であり、最高位は東前頭8枚目だった。

 新十両昇進と同時に四股名を本名の中西から大道へ改めている。「大道」は葛飾区立大道中学校から取ったものである。そして「大道」は御嶽海の本名の姓(読みは「おおみち」)と文字が同一である。そして大道の引退を聞いた御嶽海によれば御嶽海の入門時に「俺の方が名前変えようか?」と気遣いの言葉を戴いたことを明らかにしている。その御嶽海とは2015年7月場所7日目に対戦して敗れている。御嶽海とはその後、番付が大きく開いたことから「大道対決」はこの一番のみだった。

 また部屋継承の際には、実績も最高位も勝る元若荒雄の不知火親方がおり、断るつもりだった。しかし不知火親方に部屋を継承する気が無かったため、自身の継承が決まったということのようである。

 継承して約5年が経つが、先代師匠の教えを受け継ぎ、力士を育成している。また時々BS大相撲の解説者として出演しているが、非常に分かりやすい解説をしてくれる親方である。

 そして先代師匠の影響が少なくなっていくであろうここからが師匠の育成能力が問われると私は考えている。またこのタイミングで阿武剋が入門した。学生横綱のタイトル保持者であり、一人前に育てて当然というレベルの力士である。阿武剋をどのように指導し、導いていくか?。今後その手腕が問われることになる。

続く