2026年9月場所を振り返って 優勝争い 13日目 熱海富士ー朝乃山戦

 続いて3敗の朝乃山が土俵に上がり、熱海富士戦だった。過去の対戦成績は2勝1敗で朝乃山がリードしており、2年半ぶりの対戦となる。

 相撲は当たってすぐに朝乃山が左前廻しを取ると右を差し、これ以上ない形を作った。しかし熱海富士も200キロ近い巨体である。体を入れ替えられ、一瞬だが俵を背負う形となった。その後は熱海富士に左上手を取られないようにして腰を低くして寄り立てた。最後は熱海富士の右掬い投げをこらえるとそのまま寄り切った。

 勝った朝乃山は3敗を守り、この日の大の里の優勝はなくなった。また久々の結び三番での土俵であり、結果を出せたのは嬉しかったに違いない。そして熱海富士を懸命に寄り立てる姿は胸を打たれるものがあった。それと同時に元大関としての底力を見せつけた。取組後の館内の拍手の大きさが期待の高さを物語っている。

 あまり触れたくはないが、熱海富士は5敗目となり、場所後の大関昇進は絶望的となった。当たってすぐに左前ミツを取られているようでは勝てる訳がない。勝ち負け以前に相撲自体が崩れており、土俵に集中できていないのは明らかである。残り2日勝てば10勝ではあるものの、相撲内容的には次につなぐことさえも厳しい状況になってきた。

続く