2026年7月場所個別評価 大の里

 大の里は2場所連続休場明けとなったが9勝6敗という成績だった。連敗スタートとなり苦しい立ち上がりとなったが3日目は隆の勝を押し出しで破って初白星を挙げた。また今年1月場所14日目以来の白星となり、連敗を7で止めた。翌日は豪ノ山に敗れて3敗目となったがその後は連勝し、前半戦は5勝3敗で折り返した。

 後半戦は巻き返しが期待されたが12日目で6勝6敗となり、勝ち越しさえ危ぶまれる状況になった。それでも終盤は連勝し、14日目は琴櫻を寄り切って勝ち越しを決めた。

 内容に関しては横への動きが速い力士に苦戦した印象がある。一方横への動きがない力士相手にはパワー負けした熱海富士戦を除けば危なげない相撲を取っていた。やはり3日目に隆の勝に勝ち、連敗していた流れを止めたことが大きい。横綱であり、内容以前に勝たないことには始まらない。その後は白星を挙げる中で少しずつ自信を取り戻しているように見えた。

 また場所前は怪我は回復したものの稽古はできておらず、その分だけ体がたるんでいた。師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)は「2場所も休むと、(相手の相撲の流れは)別物になっている」と話していたようだが、非常に説得力がある。相撲を見ても相手の相撲の変化に対応できずに負けたという内容がほとんどだった。

 しかし横綱とはいえ、今回だけは結果は度外視したい。休場してもおかしくない流れの中でよく踏ん張ったと思う。そして横綱に対して甘いと言われそうだが、本場所の土俵を千秋楽まで務めたことに意味がある。また千秋楽まで取ったことが稽古代わりとなり、筋力が戻ってきたという部分もあったと思う。

 それに加えて左が問題なく使えていたのが今後に向けてプラス材料である。少なくとも左肩に不安を抱えてといったことはなくなりそうだ。後は稽古をして体力を取り戻していきたい。

 来場所は最低でも最終盤まで優勝争いに絡みたい。また夏巡業に参加しているが、対戦が予想される相手と実際に肌を合わせ、対策を講じていきたい。今場所負けている霧島、熱海富士、安青錦をどう迎え撃つかが非常に楽しみである。私的には稽古をして筋力さえ戻れば再度圧倒するような相撲が取れると思っているので復活の日を楽しみにして待ちたい。