2026年1月場所個別評価 義ノ富士
今場所は自己最高位の西前頭筆頭だったが8勝7敗で勝ち越し、初の殊勲賞を受賞した。また先場所は技能賞を受賞しており、2場所連続の受賞となった。3日目は豊昇龍を寄り切りで破ると翌4日目は大の里を2場所連続で倒し、前半戦を4勝4敗で折り返すと後半戦は苦戦し、13日目で7敗と勝ち越しに向けて後がなくなった。しかし終盤は連勝して勝ち越すと同時に三賞も手に入れた。
内容に関しては突き起こしてから右を差して一気に攻める相撲で白星を挙げていた。やはりハイライトは金星を挙げた2番である。豊昇龍戦は当たってから突き起こして二本差すと、豊昇龍の右首投げにも慌てず寄り切った。懐に入っても油断せず、一回腰を下ろしてから前に出たあたりは相撲センスの良さである。大の里戦は突き起こしに行くも右を差されて前に出られた。しかし左上手を取っており、素早く左へ回り込むと上手投げで大の里を裏返しにした。確かに大の里が左肩を痛めていたのも勝因かもしれない。しかし大の里が前に出てくる力を利用しての投げは見事だった。本人によると二本差す予定であり、思惑とは違った形になったみたいだ。それでも結果として臨機応変に対応した。速攻相撲だけでなく、投げ技を持っているのが特長である。
その一方で初めての上位総当たりで、体も神経も疲れたらしい。後半戦は黒星が増え、体の動きもやや鈍ったように見えた。残り2日は気力を振り絞って勝ち越したという印象が強い。また身長183センチ、体重159キロであり、上位力士の中に入ると体が大き方とは言えない。よって課題は地力強化とスタミナ強化ということになる。金星2個の活躍は素晴らしいが、今後に向けては場所を通してコンスタントに力を発揮できるようになりたい。
来場所の新三役は厳しそうであり、東筆頭になる可能性が高い。ただ今度は勝ち越せばほぼ新三役になれる位置なので待ったなしである。能力的にも三役昇進は時間の問題と言える。ということで本場所を頑張ると同時に先を見据えた稽古に取り組んで欲しい。地力強化をしつつ、得意としている連続攻撃に磨きを掛ければまだまだ伸びるはずである。これからも上位陣にとっては厄介な存在となりそうだ。
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