2026年1月場所を振り返って 優勝争い 12日目 熱海富士ー安青錦戦
そして次の一番が安青錦と熱海富士の2敗同士の取組となった。過去の対戦成績は安青錦が2戦2勝でリードしている。しかし熱海富士は3日目から連勝中であり、勢いに乗っている。よって安青錦が有利ではあるものの、熱海富士が勝つ可能性もあると見ていた。
相撲は熱海富士が右を固めてカチ上げを見せたのに対し、安青錦はいつものように頭と両手でぶつかった。その後安青錦が左下手を取ると熱海富士がそれを嫌って下がって振りほどいた。そして安青錦が押し上げて土俵際まで攻め立てるも熱海富士は巨漢なので押し切るまでには至らない。しかし安青錦はそこまで頭に入っており、決して慌てない。その後熱海富士が左へ回り込んだところで右前廻しを取ると左下手も取って懐に入った。最後は右を深く差して熱海富士の上体を起こして寄り切った。
勝った安青錦は技能相撲を見せた。特に素晴らしかったのは左下手を振りほどかれた後、再度廻しを取りに行くのではなく、押しに変えた部分である。勝ちに行くのではなく、丁寧に熱海富士の上体を押し上げて土俵際まで追い詰めた。もし廻しを取りに行っていたら逆転の突き落としを食っていた可能性もある。また最後の攻めも右廻しは取りっぱなしではなく、熱海富士の動きに応じておっつけたり、差したりと微妙に位置を変えている。この右の使い方は慕っている若隆景の動きと同じである。そして若隆景の技を自分なりにアレンジして繰り出せているあたりが凄いと思った次第である。
負けた熱海富士は精一杯相撲を取ったが、相手の理詰めの攻めが素晴らしく、ここまでが精一杯だった。連勝は止まったものの、気持ちを切り替えて終盤の相撲に備えたい。
12日目終了時点で2敗は安青錦1人となった。また3敗は関脇霧島と熱海富士、阿炎、獅司、朝乃山、欧勝海の6人となった。そして両横綱は4敗となり、優勝が厳しくなった。安青錦は霧島と熱海富士との対戦は終えており、上位戦が控えているものの有利になったと言えそうだ。
続く
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