大嶽部屋継承に関して 元幕下友鵬に関して 磨いたちゃんこの腕

 そしてちゃんこの腕前も大鵬直伝である。当初は複数あるちゃんこ番の一つを仕切るだけだったが、幕下に上がった1980年頃から部屋のちゃんこ長となった。大横綱の部屋は差し入れも多い。何でも調理できるようになった。鍋の味付けは勿論、刺身のお造り、アンコウのつるし切りもできるようになった。また部屋で初めて、スッポンもさばけるようになった。

 当然だが大鵬は国内外のVIPとの交流も多く、付き添った友鵬は一流の味を体験した。大鵬の体調に敏感で、考え方や好みも知り尽くす。視線の動きや顔色だけで、多くを言われなくても、先回りして気を利かせた。後日、「あの時のあの店の、あの料理を」と言われれば、同じように部屋のちゃんこで再現できるまでになった。その陰では、店の板前を観察したり、質問したりして、密かに腕を磨いてもいた。大横綱の客人は多岐にわたり、時の首相が訪れることもあった。客が喜ぶほどに大鵬も喜び、友鵬の腕は認められた。

続く