角界のおにぎり君! 隆の勝 栃煌山との比較

 私的に似ていると思うのが元関脇・栃煌山の現・清見潟親方である。関脇11場所、小結14場所を務めた上に三役での二桁勝利もあり、大関候補だった。しかし星を揃えられず、結局大関昇進は叶わなかった。また同級のライバルの豪栄道(現・武隈親方)は大関に昇進しており、明暗が分かれる格好となった。

 相撲はモロ差し、右四つ、押しを得意としていたが懐に入っての速攻相撲が持ち味だった。爆発力があり、上位力士から恐れられる存在だった。一方守勢に回ると弱く、相手十分になると粘れずに土俵を割ることも多く見られた。

 現時点では隆の勝は三役での二桁勝利はなく、実績は栃煌山の方が上である。しかし

 ・廻しを取っての相撲ではない

 ・爆発力がある

 ・体が硬い

と言った部分は共通している。ただ体が硬いという部分は全てにおいて悪い訳ではない。体の硬さが爆発力を生んでおり、逆を言えば体が柔らかい力士には爆発力は生まれない。確かに最近は土俵際で回り込む相撲を取るなど努力の跡が見える。しかし一番の持ち味は相手を一気に運べる馬力であり、持ち味を大切にして欲しいと思っている。

続く