2025年9月場所を振り返って 十両の優勝争い 13日目 朝乃山ー錦富士戦
13日目は2敗の朝乃山と3敗の錦富士の直接対決となった。相撲は錦富士が頭からぶちかまして突き起こすと朝乃山の上体が起きた。その後錦富士が前に出ながら左を差し、右上手を取ると懸命に寄り立てた。そして最後は右上手投げで朝乃山を転がした。
錦富士は時にこういった厳しい相撲を取ることがあり、変幻自在な部分を持っているのが恐れられる理由の一つである。本人によると挑戦者のつもりでぶつかったようだが朝乃山は全く想定しておらず、一気に前に出る作戦が奏功した。
一方負けた朝乃山は後手後手に回ってしまったことが敗因である。また膝の怪我の回復具合が良化途上というのもあるが、年齢も31歳でベテランの域に入ってきた。そしてベテランになると若手のように場所を通して安定感のある相撲が取れなくなる。この相撲に関しては立ち合いの踏み込みが甘かったことが敗因だが、年齢が上がってきているので若い頃の内容を求めてはいけない。今まで以上に自分の相撲に徹することが大事である。
続く
最近のコメント